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戸田尚伸(たかのぶ)「惑星をつぐ者」(ジャンプ・コミックス)を読みました。再読です。 10年ほど前に少年ジャンプにて連載されていた作品で、最近発売された原作者付きのビジネスマンガを除けば、戸田氏の唯一の単行本かもしれません。 当時既にわたしの感性には辛かった少年ジャンプの連載群の中で、次週が待ち遠しかった数少ない作品でした。 子供たちには受けが悪かったのか、9週で打ち切り終了になってしまいました。 舞台はわれわれが住んでいるのとは違う、別の銀河系。 様々な惑星があり様々な異星人が存在しています。 厳しい自然環境と文字通り弱肉強食の、この過酷な宇宙で「人類種」は絶滅の危機にあります。 強い種によって酷使されながら生かされるか、目立たず細々と生きながらえるか、人類種には2つの生き方しかありません。 しかし例外が一人。脆弱な人類種にもかかわらず、この厳しい宇宙で生き延び孤独に旅を続けている男がいます。 かつて自分の生まれ育った星で大量殺戮を行い人類を全滅させ、全宇宙でお尋ね者になっている男バラダット・ナイブスです。 肉体改造に成功し、また古代最強の異星人が使っていた伝説の武器『スパイラル・ナイフ(自在剣)』の使い手でもあります。 惑星一つを滅ぼした罪人でありながら彼には大きな目的があります。それは人類種が生き延びていく道を見つけ出すこと。矛盾しているようですが、読み進めていけばその理由がわかります。 最後は少年ジャンプのマンガらしくラスボスを倒して終わり……と思いきや予想外な結末が待っています。これは数多(あまた)ある少年マンガのラストシーンでも屈指のものだとわたしは思います。 打ち切り終了の羽目にあった作品ではありますが……この感動的なラスト、作者は連載当初から考えていたのでしょう。 この作品のストーリー以外の魅力をいくつか挙げてみます。 ・ニヒルでクール、しかし心の奥には強い希望を持つ主人公の格好よさ ・主人公の使う武器「スパイラル・ナイフ(自在剣)」のユニークさ 球型の光のようなものをヨーヨーのように操って攻撃します。これは元ネタがあるのでしょうか。 似たものを見たことがありません。 ・癖のある登場人物たちの活き活きとした会話 「なぜこんな生き方を選んだ?」 「仕方なくさ(中略)だが心の中に本当に守るべきものは持っている」など。 ずっと絶版扱いだったのですが、最近版を重ねたようです。 それを知らなくてわたしは古本屋を歩き回りましたが(笑) 戸田氏はごくたまに読みきりを週刊誌に載せたりしているようです。 個人的に本格的な復活を強く望む漫画家です。
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