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zoom RSS メアリ・シェリー「フランケンシュタイン」

<<   作成日時 : 2006/08/12 21:33   >>

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メアリ・シェリー「フランケンシュタイン」(森下弓子訳/創元推理文庫)を読みました。
1818年発表。この翻訳は1831年の第三版から。

雷鳴轟く深夜、ドイツの某研究所で鬼気迫る表情のマッド・サイエンティストが人造人間の創造に成功、フランケンシュタインと命名します。
しかしフランケンシュタインは怪力と邪悪な精神の持ち主で、生まれた直後博士を殺めると街へ飛び出します。
パニック状態に陥った街中で破壊と殺人にいそしむフランケンシュタイン。
この化け物と警官たちとの戦闘が始まり……。

……というのがわたしの「フランケンシュタイン」という作品のイメージ。
しかし読んでみると、全然違うんですよね。

まずフランケンシュタインというのは、ジュネーブに住む、向上心と希望に溢れたひとりの優秀な学生の名。
彼の好奇心によって生み出された怪物に名前はありません。
また、怪物には亀やワニほどの知性しかないと思っていたのですが、これも間違い。
誕生当初はともかく、フランケンシュタインと再開した頃には人間らしい感情と知性に加えて、強い意志を持った存在と化しています。

この怪物の悲劇は人間らしい感情を持ってしまったことから生まれます。
あまりの醜さに人から恐れられ忌み嫌われる彼は人生を呪い、自分を生み出したまま遁走したフランケンシュタインに復讐することを決意します。
無計画に通り魔のように人を殺すのではないのです。
フランケンシュタインの大切な人物を一人一人と殺し、彼を苦しめようとするのです。
一方フランケンシュタインは恋人との結婚をまじかに控えていました。

「フランケンシュタイン」はSF小説の起源と言われると同時に恐怖小説の古典でもあります。
これほど有名な作品でありながら、実際に読んだ人はあまり多くなく数々の誤解をされてきました。
ここで語られるのは好奇心からまがい物の神となってしまった男が、復讐の鬼と化した怪物から与えられる苦痛と苦悩です。
同時にそこにしか目的を見出されない醜く孤独な怪物男の不幸。

作者のメアリ・シェリーは英ロマン主義の詩人シェリーの奥さん。
これは知っていました。
しかし彼女がこの作品を書いたのが19歳の時というのは初耳。
嫌な19歳だな(笑)。
フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))

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フランケンシュタイン/メアリ・シェリー フランケンシュタインとは怪物の名前ではなく、怪物を作った科学者の名前なのです。 ...続きを見る
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